英単語を語源から学ぶ方法|語源学習のメリットや最初に覚えたい単語を解説

英単語を語源から学ぶ方法

英単語を覚えるには日々の積み重ねが必要で、難しさを感じることもあるでしょう。

英単語の学習で苦労している方は、英単語を構成する語構成要素(語源)を意識した覚え方を取り入れると効率よく進めやすくなります。

本記事では、英語を構成するパーツである「接頭辞」「語根」「接尾辞」の3要素について、単語の例をあげながら詳しく解説していきます。

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この記事をまとめると
  • 英単語は「接頭辞」「語根」「接尾辞」の3パーツから成り立つ
  • 語源を知ると語彙力アップにつながる
  • 最初に覚えるべき語源の解説
目次

英語の構成要素を確認しよう!3つの要素を解説

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英語の構成要素
  • 接頭辞
  • 語根
  • 接尾辞

英単語を構成する要素には、意味の中心となる「語根」、語根の前後に付く「接頭辞」「接尾辞」の3つがあります。3つのパーツの組み合わせでひとつの英単語が作られますが、中には「語根のみ」や「接頭辞と語根」「語根と接尾辞」で作られる英単語も数多く存在します。

英単語の構成要素について、「unbelievable」(信じられない)という英単語を例にとって詳しく見ていきましょう。

「unbelievable」という単語の構成要素
  • 接頭辞「un」
  • 語根「believe」
  • 接尾辞「able」

「unbelievable」は、上記のように3つのパーツで成立しています。接頭辞の「un」は「否定」の意味があり、語根の「believe」を装飾しています。

接尾辞の「able」は「~できる」という意味を語根に付与する役割です。「unbelievable」は、信じるという意味の「believe」に、否定の接頭辞である「un」と「~できる」という意味の「able」が付くことで、動詞が形容詞に変化しています。

英語を語源から学ぶメリット

英語を語源から学ぶメリット

本章では英語を語源から学ぶメリットについて解説していきます。

メリット①英単語が覚えやすくなる

英単語の語源を知ると、単語の意味がより明確になり、語源から単語の由来や背景を理解できるようになります。ただやみくもに丸暗記するだけでは、なかなか覚えられない英単語も、語源を知ることで記憶に残りやすくなるのです。

また、語源を学んでいると似た意味の単語がどのように関連しているのかがわかるようになります。一からすべてを覚える必要がなくなるので、今までよりも効率よく英単語を覚えられるようになるのがメリットです。

メリット②英語学習を面白いと感じられる

英語は長い歴史の中で、多くの言語の影響を受けながら発展してきました。英語の語源には、ゲルマン語・ラテン語・フランス語・ギリシャ語などさまざまな言語が取り入れられています。

語源の勉強をしていると、英語だけでなく歴史や地理についても造詣が深まり、知的好奇心がわいてくることでしょう。語源を知ることで、英語学習が表面的なものにとどまらず、より深く多面的なアプローチができるようになり面白く感じられるはずです

メリット③知らない単語も語源から意味が推測できるようになる

英単語を接頭辞・語根・接尾辞の語源を意識して学ぶと、初めて見る単語も意味を推測できるようになります。高校からの英語は英単語も専門的な用語が増えてきますので、語源から意味を推測できれば効率的な学習が可能です。

語源の学習は英単語を覚えるためだけでなく、長文の読解や試験の選択問題にも役立つでしょう。よりレベルの高い英語力を身に付けたいと思うならば、語源についての学習もぜひ取り入れてみてください。

英単語の語源学習で最初に覚えるべき「接頭辞」

英単語の語源学習で最初に覚えるべき「接頭語」

「接頭辞」とは英単語をパーツに分けたとき、「語根」の前に来る部分のことです。語根の前に付けることで、語根に新たな意味やニュアンスを加える効果があります。

接頭辞の意味を知っていると、英単語を知らなくても接頭辞から単語の意味を推測できます。本章では、最初に覚えるべき接頭辞を紹介しています。

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語源学習で最初に覚えるべき「接頭辞」
  • un(〜でない)
  • ex(外に)
  • in(中に)
  • sur(上に)
  • sub(下に)
  • re(再び)

un(〜でない)

「un」は否定や反対を表す接頭辞です。ラテン語の「non」に由来します。

動詞に付けると逆の動作を表し、名詞に付けると「-を除去する」の意味になります。

un(〜でない)を使う単語
  • unfit (適切でない)
  • unhappy (不幸な)
  • unwise (賢明でない)
  • unable (できない)
  • unnatural (不自然な)
  • unaware (無意識の)
  • unkind (不親切な)
  • uncertain (不確かな)
  • uncomfortable (不快な)
  • unpleasant (不愉快な)
  • unfair (不公平な)

ex(外に)

「ex」は「前の」「元の」「外に」「離れて」などの意味を表す接頭辞です。ラテン語の「ex」に由来しています。

ex(外に)を使う単語
  • ex-president (元大統領)
  • ex-employee (元従業員)
  • export (輸出する)
  • exclude (除外する)
  • external (外部の)
  • exit (出口)
  • extricate (切り離す)

in(中に)

「in」は「中に」「内部に」「方向性」「否定」などを表す接頭辞です。ラテン語の「in」に由来しています。

in(中に)を使う単語
  • include (含む)
  • insert (挿入する)
  • internal (内部の)
  • insane (狂った)
  • inactive (不活発な)
  • incredible (信じられない)
  • inbound (入ってくる)
  • incoming (到着する)
  • inability (無能力)
  • inaccurate (不正確な)

sur(上に)

「sur」は「上に」「過剰に」「追加の」などの意味を表す接頭辞です。フランス語の「sur」に由来しています。

sur(上に)を使う単語
  • surcharge (付加料金)
  • surmount (乗り越える)
  • surface (表面)
  • surplus (余剰)
  • surpass (凌駕する)
  • surreal (非現実的な)
  • surname (姓)
  • surround (取り囲む)
  • survive (生き残る)

sub(下に)

「sub」は「下に」「下方に」「従属的に」などの意味を表す接頭辞です。ラテン語の「sub」に由来しています。

sub(下に)を使う単語
  • submarine (潜水艦)
  • submerge (沈める)
  • subsoil (地下土壌)
  • subcommittee (小委員会)
  • subculture (下位文化)
  • subordinate (従属的な)
  • substandard (基準以下の)
  • subconscious (潜在意識)

re(再び)

「re」は「再び」「もう一度」「逆方向に」「繰り返し」などの意味を表す接頭辞です。ラテン語の「re」に由来しています。

re(再び)を使う単語
  • rewrite (書き直す)
  • rebuild (再建する)
  • reappear (再び現れる)
  • return (返す)
  • revoke (取り消す)
  • retract (引っ込める)
  • reconsider (再考する)
  • review (再検討する)

英単語の語源学習で最初に覚えるべき「語根」

英単語の語源学習で最初に覚えるべき「語根」

「語根」とは、英単語をパーツに分けたときに意味の中心となる根幹を担う部分をいいます。語根は語幹とも呼ばれ、固有の意味を持ち、前後に「接頭辞」や「接尾辞」を付けると単語の意味を変化させ派生語を生み出します。

語根は英単語の根幹となる重要なパーツなので、ぜひ覚えて英単語学習に役立てましょう。本章では、最初に覚えておくべき語根をいくつか紹介していきます。

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語源学習で最初に覚えるべき「語根」
  • form(形づくる)
  • duct(導く)
  • tract(引く)
  • ject(投げる)
  • port(運ぶ)

form(形づくる)

「form」は「形づくる」「形成する」などの意味を表す語根です。ラテン語の「forma」や「formare」に由来しています。

form(形づくる)を使う単語
  • Perform (パフォーマンスする)
  • Deform (変形する)
  • Inform (知らせる、通知する)
  • Reform (改革する)
  • Transform (変形する、変容する)
  • Uniform (均一の、一様の)
  • Formulate (公式化する、処方する)
  • Formative (形成的な、発達段階の)
  • Formation (形成、構造)

duct(導く)

「duct」は「導く」「運ぶ」「誘発する」などの意味を表す語根です。ラテン語の「ducere」に由来しています。

duct(導く)を使う単語
  • Aqueduct (水道橋)
  • Conduct (行う、実行する)
  • Deduct (控除する)
  • Induce (誘発する、引き起こす)
  • Produce (生産する、作り出す)
  • Reduce (減らす、削減する)
  • Seduce (誘惑する)
  • Traduce (中傷する、誹謗する)
  • Duct (管、導管)
  • Induct (入会させる、任命する)

tract(引く)

「tract」は「引っ張る」「引き寄せる」などの意味を表す語根です。ラテン語の「trahere」に由来しています。

tract(引く)を使う単語
  • Attract (引き付ける)
  • Detract (そらす、減らす)
  • Extract (抽出する)
  • Distract (気をそらす)
  • Retract (引っ込める、取り消す)
  • Subtract (減算する)
  • Traction (牽引力)
  • Tractable (扱いやすい)
  • Intractable (取り扱いが困難な)
  • Protract (引き延ばす)

ject(投げる)

「ject」は「投げる」「投射する」「排出する」などの意味を表す語根です。ラテン語の「iacere」に由来しています。

ject(投げる)を使う単語
  • Project (プロジェクト、投射する)
  • Eject (排出する、投げ出す)
  • Inject (注入する、注ぐ)
  • Object (物体、反対する)
  • Subject (主題、従属させる)
  • Reject (拒絶する、退ける)
  • Interject (割り込む、挿入する)
  • Dejection (落胆、落ち込み)
  • Trajectory (軌道、弾道)
  • Conjecture (推測する、想像する)

port(運ぶ)

「port」は「運ぶ」「運搬する」という意味を表す語根です。ラテン語の「portare」に由来しています。

port(運ぶ)を使う単語
  • Transport (輸送する、運ぶ)
  • Import (輸入する)
  • Export (輸出する)
  • Portfolio (ポートフォリオ)
  • Portable (持ち運びできる)
  • Port (港、搬入口)
  • Report (報告する)
  • Support (支持する、支える)
  • Deport (退去させる、追放する)
  • Teleport (瞬間移動する)

英単語の語源学習で最初に覚えるべき「接尾辞」

英単語の語源学習で最初に覚えるべき「接尾語」

「接尾辞」とは、英単語の中で「語根」の後ろに付く部分のことです。接尾辞の役割は、語根に新たな意味やニュアンスを加えたり、品詞を変えたりすることです。

接尾辞を知っていると、知らない単語でも意味が推測しやすくなり、英単語学習の効率化がのぞめます。本章では、英語の語源学習で最初に覚えるべき接尾辞を紹介していきます。

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語源学習で最初に覚えるべき「接尾辞」
  • 〜ly(〜のような)
  • 〜ment(こと)
  • 〜ful(〜に満ちた)
  • 〜able(〜できる)

〜ly(〜のような)

「ly」は「~のような」という意味を表す接尾辞で、形容詞を副詞に変換する役割を果たします。古英語の「lic」に由来しています。

〜ly(〜のような)を使う単語
  • Quickly (素早く)
  • Slowly (ゆっくりと)
  • Happily (幸せに)
  • Carefully (慎重に)
  • Friendly (友好的に)
  • Kindly (親切に)
  • Likely (おそらく)
  • Unlikely (ありそうにない)
  • Deadly (致死的に)
  • Friendly (友好的に)

形容詞や副詞に「~ly」が付加されることで、「~のように」「~な」という意味を表します。

〜ment(こと)

「ment」は「状態」「過程」「結果」を表す接尾辞です。ラテン語の「mentum」に由来しています。

〜ment(こと)を使う単語
  • Enjoyment (楽しみ)
  • Amusement (娯楽)
  • Accomplishment (達成)
  • Commitment (約束、献身)
  • Argument (議論)
  • Punishment (処罰)
  • Endorsement (承認、支持)
  • Requirement (要求)
  • Measurement (測定)
  • Replacement (交換、取り替え)

〜ful(〜に満ちた)

「ful」は「満ちた」「いっぱいの」などの意味を表す接尾辞です。古英語の「full」に由来しています。

〜ful(〜に満ちた)を使う単語
  • Careful (慎重な)
  • Joyful (喜びに満ちた)
  • Helpful (役立つ)
  • Powerful (強力な)
  • Meaningful (意味のある)
  • Bountiful (豊かな)
  • Skillful (熟練した)
  • Fruitful (実りの多い)
  • Doubtful (疑わしい)
  • Wonderful (素晴らしい)

「ful」が語尾に付くことで、「~に満ちた」「~な」といった意味を表す形容詞を作る役割を果たしています。

〜able(〜できる)

「able」は「~できる」「~しやすい」などの意味を表す接尾辞です。ラテン語の「habilis」に由来しています。

〜able(〜できる)を使う単語
  • Readable (読みやすい)
  • Movable (動かせる)
  • Washable (洗濯できる)
  • Desirable (望ましい)
  • Comfortable (快適な)
  • Reliable (信頼できる)
  • Adaptable (適応できる)
  • Accountable (説明責任がある)
  • Changeable (変化しやすい)
  • Enjoyable (楽しい)

英語の語源を学ぶときの注意点

英語の語源を学ぶときの注意点

英語を語源から学ぶのは効果的な学習方法ですが、初心者には逆効果になる場合もあります。本章では、初心者が英語の語源を学ぶ際に、気を付けるべきポイントについて解説していきます。

語彙力が少なすぎると学習効率が悪い

語源から英単語を学ぶときに、もともとの語彙力が少ないと新たに覚える内容が多くなり学習効率が悪くなります。中学で習う基本的なレベルの英単語は、語源から学ぶよりも丸暗記したほうが早いです

まずは基本となる英単語を先に学んでから、専門的な英単語や複雑な構成の英単語を覚える際に語源学習を取り入れることをおすすめします。先に学んだ英単語や語源が頭に入っている状態で新たな関連語を覚えることが、英語の語彙力を上げるうえで助けになるでしょう。

インプットばかりに偏らない

英語の語彙力を上げるために語源を学ぶことは、効率的な英単語学習に役立ちます。しかし、インプットばかりに偏りすぎてもせっかく覚えた英単語が定着しません

語源学習で英単語を覚えようとするときは、同時にアウトプットも意識しながら行いましょう。たとえば、新しく覚えた英単語を使って例文を作ってみたり、英語で日記を書いたりすると実践的な英語の学習ができます。

アウトプットのひとつの方法として、オンライン英会話を利用するのもおすすめです。覚えた英単語を使う機会を増やすことが、語彙力アップにつながります。

【まとめ】英単語は語源を意識しながら学習しよう

【まとめ】英単語は語源を意識しながら学習しよう

本記事では、英語の語源に注目し英単語の成り立ちや意味について詳しく解説しました。英語を学習するのは大変なこともありますが、語源から英単語を理解することで、英語の世界をより深く理解できるようになります

英語の語源学習を通じて、語学を学ぶ楽しさや奥深さを感じてください。そして本記事を参考に、ぜひ語源を意識した英単語学習を始めてみてください。

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