2020年から小学校で英語が必修科目になりました。小学校で英語の授業が始まったことを受け、どのような英語学習方法が取り入れられるのかが気になったり、自宅でも英語学習を取り入れるべきかを検討したりする保護者の方も増えたのではないでしょうか。
今回は小学校での英語必修化を受けて、子どもの英語学習がどう変わったのかを解説します。また、おすすめの英語学習法を学年別に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 2020年、小学校で英語が必修科目になった
- 小学校での英語学習は、学年によって学習目標や授業時間、授業内容が異なる
- 子供一人ひとりに合わせた英語学習環境づくりが必要
- 英語ドリルやフラッシュカード、アニメなど、子供の興味を引くツールを使用した学習がおすすめ
小学校で英語が必修科目に!内容を詳しく解説!
小学校で英語が必修科目になったものの、授業内容や学習目標などの具体的な内容について詳しく知らない保護者も多いのではないでしょうか。子供たちが学校でどのような英語教育を受けているのか気になるところです。
まずは、小学校での英語学習の授業内容や学習目標などについて説明します。
2020年から小学校で英語が必修科目へ
小学校で英語が必修科目になったのは2020年のことです。具体的には、小学校3年生から英語教育が導入されることになりました。
2020年以前にも小学校における英語教育は、小学校5・6年生を対象に「外国語活動」として取り入れられてたため成績や評価はつけられていませんでした。しかし、新学習指導要領の実施により2020年からは小学校3・4年生が「外国語活動」として取り組み、また小学校5・6年生が「外国語」という教科として教えられ、成績評価の対象となっています。
Aさん
小学校での英語の授業の内容と学習目標とは?
それでは、具体的に小学校ではどのような英語の授業が行われているのでしょうか。小学校3・4年生は「外国語活動」として英語の授業が始まりました。英語に触れ合いながら英語学習の基盤を作ることを目的とし、外国語指導助手としてALTを招いて歌やゲームなどを通して英語に触れたり、簡単な挨拶の表現を学びます。
そして小学校5・6年生は「教科」として英語を学ぶため、英語でのコミュニケーション能力を養うことを目標に、検定教科書などを使用しながら授業が進みます。
学年ごとの英語の授業数と評価基準
学年ごとの英語の授業数や評価基準について確認してみましょう。小学校3・4年生の英語の授業は週1回、年間で35コマ実施されますが、小学校5・6年生になると英語の授業は週2回、年間で70コマです。
小学校3・4年生は「教科」としてではなく「外国語活動」として英語を学ぶため成績や評価はつきませんが、小学校5・6年生は「教科」として学ぶため成績がつきます。特に「聞くこと」や「読むこと」が評価基準において焦点が当てられていることから、インプットの能力が重要と考えられるので、聞く力・読む力は自宅などでも重点的に学習しておくと良いでしょう。
小学3・4年生の英語の授業の詳細
- 「話す・聞く」がメイン
- クイズやゲームを通して英語に親しむ
- コミュニケーションを中心とした活動
- 「外国語活動」では年間35コマ
- 文部科学省指定の「Let’s Try!」の教材を使う
小学3・4年生では、コミュニケーションを中心とした英語の授業が行われます。3年生では、Let’s Try!1を使って英語の授業が行われます。内容としては以下です。
「What’s this?」と教師が聞いて「Lemon」や「Apple」と答える
「What do you like? 」と教師が聞いて「I like soccer」と答える
などの内容となります。上記に加えて、簡単な物の名前などの英単語や数字などを英語で言えるように学習します。
小学生の特に3・4年の英語の授業では、英語学習への動機付けという意図があることから、話すことがで基本的にメインで、読み書きは3年生の段階ではほとんどありません。
小学4年生に上がると、「Let’s Try!2」を使って学習を進めていきます。小学3年生の内容からは少しステップアップして、以下のような表現なども学びます。
「This is my favorite place. 」
「What do you want?」と聞き「I want (potatoes), please.」と答える
3年生で学ぶ内容よりも、少し内容が発達していて、自己紹介やお友達に質問して回答するなど双方向でのコミュニケーションであることがわかります。
小学5・6年生の英語の授業の詳細
- 「話す・聞く」に加え「読み・書き」が加わる
- 扱う単語数は、600~700語
- 英語が教科になり、1・2・3の評価がつく
- 中学で習う英語の基礎を学ぶ
- 「外国語活動」では年間70コマ(週2)
- 文部科学省指定の「We Can!1」「We Can!2」の2つの教材を使う
小学5年生では、2020年以前では中学で学んでいた「Can」「Would」も学びます。内容として、3・4年で習っていた内容よりも高度になります。
小学5・6年生では、以下の表現を学びます。
「When is your birthday?」と聞かれて、自分の生年月日を英語で言える
「What do you want to study?」と聞かれて、自分の意思を伝えられる
読み書きも増えますが、テストはありません。また、比重としては依然としてリスニングとスピーキングが多い内容となっています。
小学5・6年生の授業は、中学英語に入る前の重要な段階です。ここでつまずいてしまうと中学英語もつまずいてしまう原因となります。
もしお子さんが小学5・6年生の段階で英語が苦手かなと思っている親御さんは、小学校の英語の授業以外で英語学習を取り入れるなど検討してみてください。
小学校で英語が必修科目になる影響は?
小学校で英語が必修科目になったことで、自宅での英語学習方法や学習の負担増加などに戸惑いや不安を感じる保護者も少なくないでしょう。ここからは、小学校で英語が必修科目になる影響について考えてみましょう。
英語の宿題に対応しなければいけない
小学校での英語必修化の影響の一つとして、英語の宿題対応が挙げられます。他の教科の宿題がある中で英語の宿題も増えてしまうと、子供への負担は多くなってしまいますが、その日に教わったことはその日に復習をし、次回の授業の予習をする習慣を身につけさせましょう。
宿題をする中でわからないことがあれば、時には保護者のサポートも必要でしょう。保護者自身が英語学習に積極的にかかわることで、子供の英語に対する学習意欲も良い方向へと向かうはずです。
自宅でも英語学習を取り入れる家庭が増えている
小学校でも英語が必修化されたことで、最近では自宅で英語学習を取り入れる家庭が増えています。とはいえ、自宅での英語学習と聞いて何をさせるべきか分からず、思わず身構えてしまう方も多いのではないでしょうか。不安な方は、まず自宅で子供向けの英語番組や音楽を流すところから学習を始めましょう。
子供の頃から英語の音に慣れ親しむことは、英語発音の習得過程において重要なプロセスです。最近ではYouTubeなどの便利な動画プラットフォームも多いので、便利なツールを積極的に活用するのも良いでしょう。
また、オンライン英会話を受講させる方も多いようです。実際に外国人とコミュニケーションを取る機会を与えることも、英語の習得においては大変重要です。
中学での英語が難化している
小学校で英語学習が必修科目になったことにより、中学校で習う英語の難易度が上がっていると言われています。小学校で英語に慣れ親しんでいるため、中学校に入学した時点である程度の英語の基礎は習得済みと判断されるため、基礎知識がある前提でさらに高度な英語の知識を学ぶことになるのです。
中学校に入ってから、周りと英語力の差をつけられないように、また子供自身が「英語は難しくて苦手だ」と感じないよう、小学生のあいだに基礎となる英語の知識はしっかりと身につけておくことが大切です。
小学校で英語教育を前倒しするメリット
小学校で英語が必修化となったことで、これまで中学で学んでいた内容を前倒しで学ぶことになります。ここでは、英語教育を小学校で前倒しして学ぶメリットをご紹介します。
英語に早期から親しめる
英語を早期から教科として学ぶことで、英語への抵抗感を軽減して英語に慣れ親しむことが期待できます。小学5・6年では英語のアルファベットを覚えます。
中学で習うよりも1〜2年早く学びをスタートできるので、苦手意識を感じる前に英語を習得できる助けになるでしょう。
英語脳と英語耳を育てられる
人間の言語の骨組みが作られる期間を「言語形成期」といいます。この言語形成期の前半にあたる0〜8歳までで、いかに英語に触れ学ぶかでバイリンガルになれるか、英語を将来的にスムーズに使えるかに大きく関わってきます。
よく、英語脳と英語耳と言いますが、英語脳は英語で考えて英語で話すこと。そして、英語耳は、日本人が判別しづらい音も判別できるスキルです。
この英語耳と英語脳も、いかに早く本格的な英語教育を行うかで決まってきます。
英語への抵抗をできるだけ減らせる
楽天リサーチ株式会社の1000人を対象にしたアンケートでは、全体の約7割の方が英語に苦手意識を感じていると回答しています。このように、実際に多くの日本人が小学校〜高校で英語に触れてきたものの苦手意識や抵抗感を感じてしまっています。
それもそうでしょう、2020年以前では小学生ではほぼレクリエーション的な英語活動であったのに、いきなり中学で教科としてテストを受けなければならないのは、あまりにも急です。
2020年の小学校での英語必修化が始まったことで、小学生の頃から英語を教科として認識させ、中学からの英語教育をスムーズに行うというメリットもあります。
小学校での英語教育のデメリット
小学校から英語が必修化され、小学生のうちから英語に触れる機会が与えられるのはとても良いことです。しかし、逆に懸念される点もいくつか挙げられます。
小学校での英語教育の懸念点について説明していきますので、詳しくみていきましょう。
小学校での英語の授業数が足りない
まず1つ目に、英語の授業数が足りないことが挙げられます。以上で説明してきたように、小学校3・4年生は週に1回、小学校5・6年生は週に2回の授業が実施されますが、実施される時間数だけでは英語の習得には不十分です。
英語を習得するためには、やはり授業外で与えられた宿題をしっかりとこなし、自宅でも英語の聞き流しやオンライン英会話など英語学習の機会を与えるなど、保護者のサポートも必要になるでしょう。
小学生のうちから英語で差がついてしまう
小学生の英語必修化の影響は、子供たちの英語力格差にも及びます。クラスの中で「英語ができる子」と「英語ができない子」に分かれてしまい、結果として英語に対する苦手意識が芽生えてしまう子供も多いでしょう。
小学生のうちから英語で差がついてしまうと、英語への苦手意識を持ったまま中学校に入学することになり、結果として定期テストや高校の入学試験などに影響が出てしまう可能性も考えられます。
スピーキングが十分に鍛えられない
小学校から英語が必修科目となったといえど、小学校の授業で英語のスピーキング力が十分に鍛えられるとは限りません。お伝えしたとおり、小学校では主に「聞くこと」や「読むこと」など、インプット能力の向上に焦点を当てた評価基準が設定されています。そのため小学校の英語教育ではインプット能力と比べてアウトプット能力はあまり重要視されていないことがわかります。
やはり小学校での英語学習だけでなく、スピーキング力を身につけるためにはオンライン英会話など、学校の授業外で積極的に機会を作らなければ、十分に鍛えられるとは言えないでしょう。
英語の教員・人材不足
小学校で英語教育が必修化になったことで、英語の専科教員の人材不足が深刻化しています。2020年の開始度当時は、専科教員ではなく学級担任の教員が英語の授業を行なっているところもありました。
今後、教職員の待遇改善などが行われない限りこの人材不足は深刻化していくと思われます。英語が教科となっても、十分な英語教育を受けられないとなると大変です。
【必修科目に備える】小学校に入る前に始めたい英語学習
本記事を読み、「子供はまだ小学校入学前だけど、小学校で英語を学ぶ前に英語に慣れさせたい」と感じた保護者の方もいるのではないでしょうか。ここでは小学校に入る前の学習としておすすめの英語学習法をいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
英語の絵本を読み聞かせ
ご家庭でいつも日本語の絵本を読み聞かせているという方は、英語の絵本の読み聞かせも織り交ぜてはいかがでしょうか。毎日の習慣として英語の絵本の読み聞かせを行うことは、小学校入学前の英語学習導入としてはおすすめです。
以下にいくつかおすすめの絵本をご紹介します。
- Eric Carle’s ABC
- はらぺこあおむし
- pee-ka-moo!
- Polar Bear, Polar Bear, What Do You Hear?
- Pat the Bunny
- HUG
上記で紹介した絵本はどれもとても有名で、子供の注意を引くような色使いが特徴の絵本です。最初はABCなどのアルファベットの文字と読み方をつなげる練習に絵本を使うのも良いでしょう。
フラッシュカードでABCや簡単な英単語を覚える
アルファベットや簡単な英単語を覚えるには、フラッシュカードを取り入れた英語学習もおすすめです。カラフルで可愛らしいイラストが描かれたフラッシュカードなら、子供も喜び積極的に取り組むことでしょう。
- Alphablocks Letter Cards
- Alphabet Flashcards
- エリック・カール はらぺこあおむし フラッシュカード
中でもAlphablocks Letter Cardsは、初めてアルファベットに触れる子供にもおすすめです。
- アルファベットのフラッシュカード
- フォニックスの学習にも使用できる
- イギリスの教育番組「Alphablocks」が協賛して作られた
- イラスト付きで子供が飽きない
小学生1・2年におすすめの英語学習法
これまで小学校に入る前に始めたいおすすめの英語学習方法についてご紹介しましたが、小学校入学後にはどのような英語学習が効果的なのでしょうか。学年別のおすすめの英語学習法をご紹介します。
まずは小学校1・2年生におすすめの英語学習法について説明します。
小学生1・2年の英語学習の目標とは
小学生1・2年生は、小学校3・4年生から始まる英語の授業に備えて英語の音やアルファベットに慣れ親しむことから始めましょう。
- 26個のアルファベットを覚える
- 26個のアルファベットを声に出して読めるようになる
- 26個のアルファベットを頭文字にとる英単語を覚える
まずはアルファベットの形を覚え、その後アルファベットの形と音を繋げる練習をし、最終的には26個のアルファベットを頭文字にとる英単語を覚えられるようにしましょう。
単語カードで無理なく英単語を覚える
小学1・2年生にとって、闇雲に一つ一つの英単語を覚えていくのは難しいでしょう。英単語を覚える際には、単語カードなどを使いながら学習するのが効果的です。
中でも、カラフルで子供の目を引くイラストが描かれた、使うたびにワクワクするような単語カードを使うのがおすすめです。単語とその意味が書かれただけのシンプルなカードよりも、可愛らしい遊び心のあるカードを使えば、子供にとって英語学習が楽しいものになるでしょう。
低学年用の英語ドリルで学習する
最近では、小学校低学年用の英語ドリルもいろいろな種類のものが販売されています。いくつかおすすめの英語ドリルをご紹介します。
- ドラえもんはじめての英語ドリル
- うんこドリル アルファベット・ローマ字 小学1〜6年生
- 小学英語 アルファベットと英語の発音(早ね早おき朝5分ドリル)
- すみっコぐらし学習ドリル 小学英語 はじめてのABC ローマ字
子供が好きなキャラクターのドリルを使用することで、積極的に机に向かって学習してくれるかもしれません。
英語のアニメなどで英語リスニングに慣れる
英語のアニメなどで英語の音に触れるのも、おすすめの英語学習の一つです。しかし、いきなり英語のアニメを見るのは子供にとって少し難易度が高いかもしれません。
学習用のアニメを選ぶ際にはディズニーのアニメなど、ある程度日本語でストーリーを知っているものを選ぶと、英語に対するハードルが下がります。また繰り返し見ても飽きないような、お子さまのお気に入りのアニメの英語版を選ぶと良いでしょう。
小学生3・4年におすすめの英語学習法
小学生3・4年におすすめの英語学習法をご紹介します。すでに説明したとおり、小学校3・4年生から英語の授業が必修科目として学習スケジュールに組み込まれます。
小学校3・4年生では、自宅での英語学習を通してさらに英語に対する心的距離を縮め、理解度を深めることを目標にしましょう。
小学生3・4年の英語学習の目標とは
- 挨拶などの基本的な英語のフレーズを使えるようになる
- 自分の身の回りのものを英語で言えるようになる
- 自分のことを説明することができるようになる
小学校3・4年生では、簡単な挨拶表現を使ったり、身の回りのものを英語で言えるようになったりするのが目標です。例えば、ALTの先生からの“How are you?“に対して“I’m fine thank you!“と返事をしたり、”Thank you.”と言われたら”You are welcome.”と返せたりするスキルです。
ドリルで英語のフレーズを学ぶ
英語のフレーズに関しては、ドリルで学ぶのもおすすめです。
- くもんの小学ドリル はじめてのあいさつと会話 3・4年生
- 小学生のスラスラ英語ドリル3 基本英文120
- すみっコぐらし学習ドリル 小学校で習うはじめての英語の文
基本の挨拶表現や自己紹介の英語表現などが収録されており、ドリルを使って視覚的に文章を理解することができます。ドリルを使うメリットは、なんといっても可愛いイラストがあることで飽きずに学習を継続できるところです。
英語スピーキングはオンライン英会話で学習
「英単語やフレーズについては学校や自宅学習で十分だけど、スピーキングは実際のコミュニケーションを通して養わせたい」と思う保護者の方も多いのではないでしょうか。コミュニケーション力も重視したい方には特にオンライン英会話がおすすめです。
- ネイティブキャンプ
- QQキッズ
- DMM英会話
オンライン英会話は、子供向けのレッスンを提供している講師を選ぶことができるものがほとんどです。体験レッスンができるところも多いので、まずは体験レッスンで講師と子供の相性を見てみるのも良いでしょう。
小学生5・6年におすすめの英語学習法
ここからは、小学生5・6年におすすめの英語学習法をご紹介します。小学校5・6年生といえば、英語を「教科」として学び始める学年です。
小学校での学習はもちろん、英検などの検定試験の勉強も視野に入れて、よりレベルの高い英語学習を行うと良いでしょう。
小学生5・6年の英語学習の目標とは
小学校5・6年生の英語学習では、英検対策も視野に入れて、より高度な英語知識の習得を目指しましょう。
- 英検4・5級で必要とされる1300語の英単語を覚える
- 自分のことや他人、身の回りの出来事を英語で説明できる
小学校5・6年生が使用する英語の教科書には、自己紹介をはじめ、日本の文化や将来の夢、外国などのトピックが用意されており、それらを英語で説明したり、説明されたことを理解したりしなければなりません。
英検問題集で4・5級の学習を行う
最近では、小学生の英検受験者が増えています。まずは小学校卒業までに英検5級を取得することを目標に、さらにその次の4級にもチャレンジさせてはいかがでしょうか。
英検4・5級には面接試験はありませんので、英検対策には問題集を用いるのが効率的でしょう。ただしリスニングの問題は英検5級から用意されているため、英文を音読した音にも慣れておく必要があります。
リスニング対策のため、CD付きの英検問題集を選ぶことをおすすめします。
小学生で習う英単語が網羅された単語帳で学習する
小学校5・6年生になると、単語帳で学習して語彙を増やし、同時に英語の表現の幅を広げていくのがおすすめです。語彙力や英語表現のバリエーションを増やす学習は、英検対策にも非常に有効です。
小学校で取り扱う英単語は600〜700語なので、まずは700語を完璧に覚えるようにしましょう。さらに、英検5級では求められる語彙数が300〜600語、4級では600〜1300語ですので、最終的には4級の受験を視野に入れて1300語を覚えるのが良いでしょう。
小学校全学年におすすめのオンライン英会話5選
英語学習をおこなう上で、インプットだけでなくアウトプットする機会を設けてあげることが重要です。アウトプットの機会としてはオンライン英会話を活用した学習がおすすめです。
全学年におすすめのオンライン英会話サービスを5つご紹介いたします。オンライン英会話で悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。
QQキッズ
- 日常英会話から英検対策まで対応している
- 子供に適切なカリキュラムが用意されている
- 24時間開講している
対象年齢 | 就学前~小学生 |
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月額の費用 | 2,980円(月4回コース)~ |
1レッスンあたりの金額 | 366円(月30回コース)~ |
教材 | オンライン教材 |
講師の国籍(割合) | フィリピン |
無料体験 | あり(2回) |
QQキッズは、3歳から12歳までの子供に特化したオンライン英会話サービスです。子供に特化しているので、講師も子供の対応に慣れているので安心できるでしょう。
QQキッズでは授業の録画機能がついているので、保護者の方は後からお子さまの授業の様子を確認することができます。子供が授業にちゃんと対応できているか不安な方には嬉しい機能です。
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Novakid
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- 授業後に講師からレッスンについてのコメントをもらえる
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教材 | オンライン教材 |
講師の国籍(割合) | 南アフリカ・フィリピン・米国など |
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月額の費用 | 1,210円~ |
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教材 | オンライン教材 |
講師の国籍(割合) | フィリピン |
無料体験 | あり |
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小学校での英語教育の歴史
現在の小学校における英語教育について詳しく説明してきましたが、現在の英語教育に至るまでにはどのような背景があったのでしょうか。本章では、明治から昭和までの英語教育と、2011年からの英語教育について、それぞれ解説していきます。
ぜひ、現在の英語教育と比較しながら読み進めてください。
明治から昭和までの英語教育
明治時代の英語教育では、英語の発音はそれほど重要視されておらず、英文の訳読を通しての英語学習が行われていました。しかし、大正時代には発音などのコミュニケーションに必要な要素が重要視され始め、後の昭和時代には、文型を繰り返し音読練習するという英語学習法が一般的となったのです。
ちなみに小学校の英語教育について議論が始まったのは、昭和時代のことです。その後、2002年には本格的に小学校で英語教育が取り入れられるようになりました。
2011年からの小学校での英語教育
2011年には小学校学習指導要領が改訂されたのを受けて、小学校5・6年生に対して英語が「外国語活動」として必修科目に設定されました。当時の小学校5・6年生は、現在の小学校3・4年生と同じく年間35コマ英語の授業を受けていました。
さらに2020年には、それまで小学校5・6年生が行なっていた「外国語活動」としての英語の授業を小学校3・4年生が、さらに「教科」としての英語の授業を小学校5・6年生が受けることとなったのです。
小学生の英語教育に関する気になる疑問に回答
小学生の英語学習に関する疑問が頭に浮かんできた方のために、気になる疑問を以下にまとめました。小学校での英語教育のメリットやデメリット、さらに「小学校の英語教育でどのくらい英語が話せるようになるのか」といった疑問にもお答えしますので、ぜひ読み進めてください。
【Q1】小学生の学年別の適切な自宅学習時間は?
小学校低学年では15分〜20分、中学年は30分〜45分、高学年は1時間程度を目安にすると良いでしょう。小学校低学年のうちは、まず英語に慣れ親しむこと、そして英語の勉強を習慣化することを目標にしましょう。
そして少しずつ勉強時間を伸ばしていき、最終的には高学年で1日に1時間ほど勉強する習慣をつくることができれば、集中力アップにもつながります。ただし、あくまでも目安なので、それぞれのお子さまの集中力も考慮しながら時間を決めるようにしてください。
【Q2】小学校での英語教育のメリット・デメリットは?
小学校での英語教育のメリットは、小学校中学年という早い時期から英語に慣れ親しむことができるという点です。特に発音習得において英語学習は早ければ早いほうが良いとされており、発音習得への効果が期待できるでしょう。
デメリットとしては、小学生にとっては負担が大きいことが挙げられます。国語や数学など、英語以外にも様々な教科を勉強しなければいけないので、毎日の宿題などが子供にとって負担になることが考えられます。
【Q3】小学校の英語学習だけでどれくらい話せようになる?
小学校の英語学習だけで、簡単な挨拶や自己紹介などは話せるようになるでしょう。ただし小学校における英語学習の時間はまだまだ十分とはいえず、英語が話せるようになりたいと思うのであれば、自宅での付加的な学習が必要になります。
小学校での英語学習の目的は、あくまでも英語に慣れ親しむこと、そして英語でコミュニケーションをとる時の基礎的な知識を身に付けることです。そのため、「英語で話せるようになる」というよりは「英語の文字や音に慣れる」というような目標を持って学習に臨むと良いでしょう。
【Q4】小学生の英語教育で大切なことは?
小学生の英語教育で大切なことは、やはり「英語に慣れる」ことを目標に、楽しく英語学習に取り組むことです。すでに説明している通り、小学校での英語教育の目標は「英語で話せるようになる」よりも、「英語に慣れ親しむ」、そして「英語でのコミュニケーションの基盤を作る」のが重要です。
子供に英語の楽しさを伝え、子供にとってもっと学びたい、もっと外国人とコミュニケーションを取りたいと思えるような学習方法を提供することが一番大切ではないでしょうか。
【まとめ】小学生から英語教育をしっかり行おう
本記事では、2020年から小学校で英語が必修科目になったことを受け、学年別の英語学習の目標やおすすめの英語勉強法などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。2020年の改訂で、早期英語教育が受けられるようになったことが一つのメリットに挙げられますが、一方で子供たちには大きな負担となるというデメリットも挙げられます。
子どもにはできるだけ無理なく、英語を楽しく学んでもらえるように、大人は様々な英語学習法を試しながら、英語学習のための良い環境づくりを行いましょう。この機会に、自宅での英語学習なども検討してみてください。