今や世界中で英語を話す人々が増え続けていて、日本人も例外ではなく、多くの人が英語を学びたいと考えています。株式会社学情が2023年に実施した20代社会人向けアンケートによると、身に付けたいスキルNo,1が「語学スキル」で49.6%となり、2位のプログラミングスキルを上回る結果となりました。
しかし、英語を学びたいと思いつつも「何から始めたらいいのか分からない」「途中で挫折した」という人もいるのではないでしょうか。目標に向かって英語学習を効率的に進めるためには「ロードマップ」の作成が効果的です。
ロードマップとは、主にビジネスの場で用いられる言葉で、プロジェクトが滞りなく進むように作られた計画書のことです。英語学習においてもロードマップを作成することで、今何をすべきかが明確になり目標に向かって計画的に進めるようになります。
本記事では、英語学習をスムーズに進めるためのロードマップを、大きく4つのステップに分けて解説していきます。
- ロードマップを作成することで英語学習が効率的にできる
- ロードマップは4つのステップで構成される
- 必ずしもここで紹介するロードマップが全ての人に当てはまるわけではない
社会人でもゼロから英語を話せるようになる?
大人になってからの英語学習は難しいと感じる人は多く、よく「英語を話せるようになりたかったんだよね、もう手遅れだけど」という言葉を耳にします。でも、実は大人になってから始めて英語を使いこなせるようになる人は、たくさんいるのです。
大人になってからの英語学習は学生時代とは違って、目的が実践的である点に加え、多くの学習方法から自分に合ったものを自由に選べます。そして英語を学ぶことで、会話の中で頭が活性化するというメリットもあります。
自分に合った学習法を見つけて、楽しく効果的に英語を学びましょう。
英語学習を始める前に確認したいこと
本記事を読んでいるあなたは、これから英語を身に付けようとやる気に満ち溢れていることでしょう。しかし、実際に英語学習を始めるにあたり、何からやればいいのか迷ってしまうという人も多いのではないでしょうか。
本章では、英語学習に取り掛かる前に確認しておいた方がいいことを解説していきます。
- 英語学習を続けるには目標を明確にすることが重要
- 自分の英語レベルを自覚し、レベルに合った学習法を探そう
- 英語上達のためには羞恥心を捨てること
【1】目標を明確にする
英語学習を始める前に、まずは自分の目標を明確にしておきましょう。例えば、「英検〇級を取る」「ハリーポッターを原書で読む」など、具体的な目標があるとどうすればその目標が実現できるのかの道筋が立てやすくなります。
目標を明確にしないままに英語学習を進めても、モチベーションを保つことが難しく、途中であきらめてしまうことが多いです。なるべく自分の今のレベルに合った目標を立てたうえで、その目標を実現している自分をイメージしてみましょう。
【2】自分の今の英語レベルを知る
英語学習を始める前に、自分の今の英語レベルを知っておくことも大事です。英語学習には目標を明確にすることが重要ですが、目標を立てる際に自分の英語レベルを把握していないと、高望みで無理のある目標を立ててしまうことになりかねません。
自分の今の英語レベルを知るためには、インターネットで簡単に受験できる英語力測定テストがおすすめです。NHK出版のwebサイトでは、基礎力・対話力・読解力をそれぞれ最短5分程度で診断できるテストが誰でも受けられます。
テストの受験後には自分のレベルに合ったテキストも紹介してくれますので、そのまま英語学習をスムーズにはじめられます。短い時間で簡単に受験できますので、是非お試しください。
【3】羞恥心を捨てる
英語学習を始めたばかりの人は自分の発音に自信がないため、人前で英語を話すのが恥ずかしいと思いがちです。しかし、恥ずかしさから英語を話すことをためらったり諦めたりしてしまうと、英語を話す力はなかなか伸びません。
英語の発音を上達させるためには、何度も声に出して正しい発音を身に付けることが重要です。英語を話すことに最初は恥ずかしさもあるかもしれませんが、思い切って話してみて通じたときの喜びはひとしおです。
英語学習に本気で取り組もうとしているならば、羞恥心を捨てて「ダメで元々、通じればラッキー」くらいの気持ちで臨んでみましょう。
【4】自分に合った学習方法を見つける
今の自分の英語レベルを把握できたら、次は自分に合った学習方法を見つけましょう。以前は英語学習と言えば参考書や問題集で勉強することが主流でしたが、今ではオンライン英会話やスマホアプリなど多種多様な学習方法を選択できるようになっています。
英語学習のために1日に使える時間や費用・英語のレベルなどは人それぞれなので、自分に合った学習方法で英語学習を進めていくことが上達の早道です。以下に代表的な英語学習方法を紹介していますので、自分に合う学習方法を見つけてみてください。
- 基礎からじっくり取り組みたい→参考書や問題集
- 通勤通学途中や空き時間に気軽に取り組みたい→スマホアプリ
- 基礎はある程度できていて英会話力を伸ばしたい→オンライン英会話
- 独学だとなかなかモチベーションが続かない→英会話教室
- リスニング力を鍛えたい→ラジオ英会話
【ロードマップ:ステップ①】英語をインプットする
英語学習のロードマップの最初のステップは、英語をインプットすることです。英語学習におけるインプットとは、英単語や文法を覚え、英語の文章を読んだり聞いたりすることを指します。
英単語を覚えることは学生時代に誰しもが通ってきた道のりですが、忘れている英単語も多いですし非常に地味で退屈な作業です。しかし、英語学習のスタートはまず英単語のインプットから始まります。
苦しいインプット作業を少しでも楽にするための方法なども紹介していきますので、まずは英語学習の第一歩を踏み出してみましょう。
ロードマップを一足先にまとめましたので、確認してみてください。
英単語やボキャブラリーを増やす
英語学習は英単語やボギャブラリーを増やすところから始まります。英単語の知識が増えるほど、英語で書いてある文章や相手が英語で話している内容が理解できるようになります。
英単語やボギャブラリーを増やすためには「1日最低10個は新しい単語を覚える」などの目標を決めて、毎日取り組むといいでしょう。新しい単語を覚えるときには、ついでに類語や反対語などの関連する単語も一緒に覚えると効率的に覚えられますし、覚えた英単語を忘れにくくもなります。
文法力をつける
英単語をある程度マスターしたら、次は文法力をつける学習へ進みましょう。英語が苦手だという人の多くが「英文法が難しくてついていけなかった」という経験があるのではないでしょうか。
確かに日本語と成り立ちの違う英語の文法は難しく感じられるかもしれませんが、目標が大学受験などではなくコミュニケーション重視であるならば、必要最低限の文法だけでもネイティブの人との会話十分に可能です。最初は中学で習った基本的な英文法をしっかり復習して、英語の文法に慣れるところから始めてみましょう。
おすすめの英単語アプリ
- 目的に合わせた幅広いコース設定
- 63,000単語以上を収録
- 定着度はアプリで自動判定
英単語を覚えるのに最適なアプリが「英単語アプリmikan」です。mikanには英語初心者から大学受験・TOEICや英検などの資格試験に至るまで、目的に合わせた幅広いコースが設定されています。
自分のレベルに合わせたコースを選んで学習することで、効率的に英単語の語彙を増やしていけます。また、すべての英単語にネイティブの発音が収録されているため、リスニング・スピーキング対策も可能です。
【ロードマップ:ステップ②】発音とスピーキングに力を入れる
英語学習におけるロードマップのステップ2は、発音とスピーキングに力を入れましょう。ステップ3ではアウトプット(発信)を行うため、正しい発音とスピーキングをここで身に付けておくことが必要です。
しかし、日本人が英語学習で最も苦手とするのも、発音とスピーキングだと言われます。発音とスピーキングに対する苦手意識を克服するために、おすすめの勉強法について解説していきます。
発音力をつけるための方法
- 発音記号や音声変化など発音のルールを学ぶ
- シャドーイングや音読で実際に発音してみる
- オンライン英会話
発音力を身に付けるためには、とにかく実際に英語を声に出して発音してみるのが大事です。しかし、間違った発音で音読をしていては逆効果なので、始めに発音記号や音声変化などの英語の発音ルールを学んでから、音読やシャドーイングに挑戦しましょう。
オンライン英会話では、発音記号の読み方や音声変化のルールを教えてもらえるだけにとどまらず、自分の発音を正しく訂正してもらえるので、英語の発音に自信がない人やもっと上達したいと思っている人に最適な学習方法です。
発音やスピーキングを鍛えられるおすすめのオンライン英会話
- 毎日英語を話す機会が得られる
- 正しい発音を指導してもらえる
- 英会話教室に比べると低価格で続けやすい
オンライン英会話【Bizmates】
Bizmatesはビジネス英語に特化したオンライン英会話サービスです。特に実践的なビジネス英会話を学びたいならば、Bizmatesをおすすめします。
ビジネスの環境で使用する英語は日常英会話とは種類が違うため、英語初心者でもビジネス英会話を学びたい場合はBizmatesのようなビジネス特化型のオンライン英会話を選ぶことが英語習得の近道といえます。シチュエーションに合わせて、オフィスで使われる英会話をピンポイントに学習できるため、早く上達することが期待できます。
オンライン英会話【レアジョブ英会話】
レアジョブ英会話は、15年の歴史があるオンライン英会話サービスです。ホスピタリティあふれるフィリピン人講師陣が、発音やスピーキングをしっかり指導してくれます。
いきなり外国人の先生と英語で話すのに抵抗がある人には、日本語を話せる講師も選べて安心です。レアジョブ英会話では教材も日本語表示ができて、レッスンのことを相談できる日本人カウンセラーもいるので、英語学習初心者でもスムーズにレッスンが進められます。
オンライン英会話【Kimini英会話】
Kimini英会話は学研が運営するオンライン英会話サービスです。長年教育業界で実績を重ねてきた学研のオンライン英会話サービスは、多くの教育機関や企業でも英語の授業や研修に採用されています。
子どもから大人まで、オンライン英会話での英語学習が初めての人にも親しみやすい講師陣がやさしく指導してくれるので、安心して始められます。さらにビジネス英会話も通常の料金で受講できるため、仕事で英語を使う必要がある人にもおすすめです。
【ロードマップ:ステップ③】アウトプットを意識して学習する
英語学習ロードマップのステップ3はアウトプットを意識して学習することです。英語学習では、インプットの後にアウトプットを行うことが特に重要視されています。
今までの日本人の英語学習はインプットに偏っていたために、せっかく長い時間を英語の勉強に費やしても、最終的に話せるレベルまで届いていなかった現状があります。今までインプットしてきた英単語や文法・発音などの知識を実際に書いたり話したりして発信することで、自分の言葉としてしっかりと定着させられるのです。
実践的な英語を学んでいくことが重要
英語を使って仕事をしたい、英語で世界中の人とコミュニケーションが取れるようになりたいと思うならば、実践的な英語を学ぶことが重要です。英単語や文法を学んで知識としては理解していても、実際に自分で英語を話そうとすると難しいことは誰しも経験があるのではないでしょうか。
日本人の多くは発音に自信がないことや、間違っていたらどうしようと萎縮してしまうあまり、英語を話すことに消極的になってしまいがちです。文法が正しくなくても、発音が多少違っていても、英語学習をステップアップさせるためにはどんどんアウトプットにチャレンジしていきましょう。
おすすめのアウトプット頻度は?
アウトプットの機会は、多ければ多いほど良いと言えます。しかし、日本に住んでいると外国人と英語で会話する機会はあまり多くないかもしれません。
一人でもできるアウトプットの方法としては、音読やシャドーイングなどがあります。音読やシャドーイングは相手がいなくても自宅で一人で毎日行える英語学習法です。
最初は流暢に話せないかもしれませんが、毎日続けることで英語の発音やイントネーションに慣れ、実際に相手がいて会話することになった時にも役に立つでしょう。実際に自分が発音している声を、録音して確認してみることもおすすめです。
英語のアウトプットをする方法
- 英会話カフェ
- 外国人の友人を作る
- 語学交換アプリを使う
- オンラインゲームの対戦相手と英語で話す
英語のアウトプット方法として音読やシャドーイングを紹介しましたが、独学だと本当に相手に通じる英語を話せているのか不安になることもあります。不安になるときは、英会話カフェや語学交換アプリを利用して実際にネイティブと英語で話す機会を作ってみましょう。
語学交換アプリを通して知り合った人と友達になることができれば、ますます英語を話す機会が増えて一気に英語が上達します。同じように語学を学ぶ仲間として、きっと共感して刺激し合えるでしょう。
世界中の人がログインするオンラインゲームを行っていると、対戦相手やパーティメンバーと会話をする機会もあります。オンラインゲームで知り合った外国人とは、同じゲームをプレイしているという共通項がすでにあるので、他の場所で出会うよりも早く打ち解けられるはずです。
オンラインゲームなど、意外なところに英語をアウトプットするチャンスはあります。積極的にアウトプットできるように、日ごろからアウトプットの機会を探しておくことをおすすめします。
【ロードマップ:ステップ④】自信をつけて英語を磨いていこう!
インプットに始まり、発音やスピーキング・アウトプットとロードマップに沿って英語学習を進めていくと、最初の頃よりも英語が理解できる自分を発見することでしょう。自分の成長を感じられた勢いのまま、さらに上達を目指したいところですが、英語学習に慣れてきた頃に陥りやすいのが「伸び悩み」と「継続することの難しさ」です。
ロードマップの最終的なステップにおいて多くの人が悩みがちな「伸び悩み」と「継続することの難しさ」をクリアする方法について解説していきます。
自分の英語レベルを再チェックしよう!
- 英検・TOEICなどの資格試験を受験してみる
- インターネットで簡単に出来る英語レベルチェックで確認
- 目標にどれだけ近づいているかを確認してみることが大事
インプットからアウトプットを経て、英会話に少し自信がついてきた頃に、再度英語レベルをチェックしてみましょう。英語学習を始める前と後で自分の英語力が多少なりとも上がっていることが目に見えて分かるはずです。
今の自分の英語レベルを再確認することで、目標に近づいていることが分かれば、さらなるモチベーションアップにもつながります。今の自分に何ができていて何ができていないのかを知ることで、目標に対してまっすぐに進んでいけるでしょう。
英語が伸び悩んだと思った時にやるべきこと
- 多くの人に訪れる学習停滞期が「プラトー」
- プラトーには乗り越えるコツがある
- プラトー期には復習をメインに行おう
英語学習を進めるにつれ、始めのうちは順調に伸びているように思えていたのが、ある時期を境に伸び悩んでいるように感じることも出てきます。これは、英語に限らず何かを学習する上で多くの人に訪れる「プラトー」と呼ばれる停滞期です。
プラトーを乗り越えるコツとして、今の自分を俯瞰的に見て成長を実感するのが重要です。やみくもに人と比べてできないところばかりに目を向けるのではなく、過去の自分と比較し以前よりも上達した部分を探しましょう。
プラトー期間は人によって個人差はありますが、一般的には約1ヶ月ほど続くとも言われます。伸び悩む時期は、自分がプラトーの期間にあることを自覚し、新たな学びを進めるよりも今までの復習の時間にあてて、知識の定着に目を向けるといいでしょう。
英語学習を継続するためのポイント
- SNSに英語で投稿
- 英語で日記を書いてみる
- スマホの言語設定を英語に変更
- 英語でニュースを読む(見る)
英語学習を継続するためには、毎日英語に触れるための環境づくりが必要不可欠です。英語が常に身近にあることで、英語学習へのモチベーションを落とさずに学習を継続できます。
一番簡単で誰でも始めやすいのが、X(旧Twitter)やインスタグラムなどへ英語で投稿してみることです。英語学習を行っている期間は英語で投稿すると決めて、毎日1回は思ったことを英語で呟いてみたり写真のキャプションを英語で付けてみたりしてみましょう。
世界中で活用されているSNSであれば、コメントが付いたり、英語を話すフォロワーが増えたりと新たなアウトプットのチャンスもできるかもしれません。他にも、英語で日記を書くことやニュースを英語で見たり聞いたりすることも、英語を日常に取り入れる良い方法です。
モチベーションを保つためにも、自分に合った学習方法を見つけて、無理なく英語学習を継続していきましょう。
英単語を簡単に覚えるおすすめの方法
英単語を覚える、というと何度も書いて覚えることや単語テストを想像する方も多いのではないでしょうか。しかし大人になってからの英語学習のメリットとして、自分に合う方法を選べる点が挙げられます。
実は一口に英単語を覚えると言っても、合う学習方法は人によって異なります。例えば音を聞くことが得意な人は音で学び、視覚で学びやすい人は見たり書いたりするでしょう。
例えば、耳から覚えるのが得意な人は自分が覚えにくい単語の発音や綴りをスマートフォンに録音して、移動中などそれを聞く、またCDなどの音源で英語と日本語が交互に流れるものを聞いて覚えましょう。見て覚えるのが得意な人は、付箋を使ってパソコンや自分がよく見る場所に覚えにくい単語とその意味を貼って1日に何度も目にするのも良い方法です。
実践的に有効な方法としては、自分がよく使う英語表現の一文の中に覚えにくい言葉を入れて文単位で覚えることです。自己紹介に役立つ様に自分に関連した例文をたくさん作って実際何度も言って覚えると、ただ単語を覚えるよりも直接実践に役立ちます。
語学講師の多くが「語学を習得する人は、自分の方法を知っている人だ」と言います。必ずしも皆が良いと言う方法が自分に当てはまるとは限らず、違うと思ったらまた違う方法を探る、それも語学の大切なプロセスなのです。
リスニング力を鍛える方法
リスニング力の基本はとにかく「耳を英語に慣れさせること」です。よく言われているのが「聞き流し」ですが、ただ闇雲に聞き流すことは大人の英語学習にとっては無意味とも言われています。
大人の英語学習では「意味のわかる言葉に触れる」ことが大切です。例えば、最初は子どもの絵本読み聞かせCDやサイト、そして続けて英検5級の過去問の音声、などと徐々に難易度を上げていくのです。
常に意味が7割から8割程度わかるものを聴くよう心がけましょう。それで物足りなくなったら次のレベルに上げていくのです。
シャドーイングをする
シャドーイングは最近徐々に人気が出てきた方法です。YouTubeなどでも多く紹介されていますね。
シャドー(影)の様に聞こえてくる英語の音声の後を追う方法です。リピートと違うのは、一文が終わって繰り返すのではなく、聞こえたものをそのまま直後に追うところです。
例えば I go to the park.という音声が聞こえたら、Iと言われた直後にI、でも文章はどんどん流れるので続けて耳でgoやtoをキャッチしながらgo toと直後に繰り返すのです。慣れるまでは大変に感じますが、慣れてきたら口と耳を同時に使うことができるようになります。
ディクテーションをする
ディクテーションは、学生時代に経験した人も多いのではないでしょうか。聞こえた通りに文字に起こしていく学習法です。
聴くことに集中し、また聞こえた文字を書くのでリスニングとライティングの両方に役立ちます。ただ大人になって始める学習は特に、自分に合った進め方をしないと長続きしないので注意が必要です。
例えば最初からハードルを上げすぎて全く知らない単語の書き取りができない、聞き取れない、となると自信をなくすばかりで前には進めません。最初は簡単で短い文章から始めて、慣れてきたら徐々にレベルを上げていくことをお勧めします。
興味の分野を英語で聞き流しをする
好きなものと英語学習を結びつけるのは、一番効果的な方法といっても良いではないでしょう。好きな音楽や動画、動画も料理やファッション、ドラマやスポーツ、好きな役者やアーティストのインタビュー動画、旅行など、語学が入り口ではないけれど英語がわかるようになった、というのはよくある話です。
YouTubeにはたくさんの動画があるので、好きな分野を英語で検索してみましょう。世界中の動画が見られます。
最初は意味がわからなくても、音楽なら口ずさんで、また動画なら映像を見て内容を確認しながら英語を聞けるので、何度も出てくる表現などはすぐに耳がキャッチしやすくなります。
スピーキング力を鍛える方法
私たちが英語を話せないと感じるのは学生時代に十分「話す」経験を十分に積めていないからです。話せるようになるために「話す」練習をする以外の近道はありません。
もちろんインプットも必要です。しかしながら私たちは既に学生時代に多かれ少なかれある程度のインプットはしています。
後はそれを実践としていかに使うか、それは実践の中でしか備わらない力なのです。
英語長文を音読する
日本語も同じですが、新入社員がいきなりビジネス用語を上手に使いこなせるかというと、そうではないはずです。英語が話せない理由の一つとして、その言葉自体に慣れていないことがあります。
まずは自分の耳や口に英語特有の発音を慣れさせることが必要です。そのうえで音読は有効な方法でしょう。
テキストや記事、インターネット上にある文章など、どんな文章でも構いません。出来れば正しい発音の音源などあればそれを聞いて完全に真似して音読するのです。
言いにくい箇所があれば、そこを何度も言ってみて再び全体を読んでみると前よりも流暢に言えることに気づくでしょう。英語は流れが大切な言葉ですので、抑揚やリズムを感じるためにも長文にトライするのが有効です。
日常英会話のフレーズを丸覚えする
会話が苦手、という人の多くが「とっさの一言」や「あいづち」が苦手だと言われます。サッと言葉を出すためには、それが頭の中のいつでも取り出しやすい部分にないと出てきません。
そのために、短い一言やあいづちで構いませんので、自分がよく使いそうな言葉を頭の中にストックしておきましょう。短い言葉を寝る前や起きた時、また1日の中で数回口にしてみたり、日本語での会話の中にそのシチュエーションが出たら心の中で英語にして言ってみる、そんなちょっとした日々の努力で英語表現をたくさんストックすることが可能です。
オンライン英会話を活用する
会話の実践はスピーキング力を鍛える上で何より効果的な方法です。例えば、とっさの一言を覚えていても本当にそれがとっさに出てくるかどうかは実際の会話の中でしかわかりません。
音読や英語表現のインプットが出来たら、是非アウトプットにチャレンジしてみましょう。オンライン会話は家でのくつろぎ時間や寝る前、朝の活動前など自分のライフスタイルに合わせて好きな時に、好きなだけ英語のアウトプットが出来る良いツールです。
最初はとても勇気が必要ですが、続けていく間に、気がつくと自分が相手と意思疎通しやすくなっていることに気付くことでしょう。語学とはそうして少しずつ自分が成長していくことを感じるのが醍醐味と言えます。
英語を習得するまでに必要な時間は?
日本人が英語を習得するまでに必要な時間はどれくらいでしょうか。本章では「言いたいことが最低限伝えられるレベル」と「流暢に英語が話せるレベル」それぞれで必要な時間について調べてみました。
人それぞれ英語学習に充てられる時間も異なりますし、基礎学力も異なります。個人差はありますが、目的別に必要な学習時間を理解しておくことで、目標も立てやすくなりますので確認しておきましょう。
言いたいことが最低限伝えられるレベル
英語でコミュニケーションを取るうえで、言いたいことが最低限伝えられるレベルでよければ、大体4~500時間ほど見積もっておけばいいでしょう。中学校での英語学習の総時間数が400時間程度となっていますので、おおむね中学卒業レベルの英語と言えます。
すでに中学高校で英語を学習してきている人であれば復習も兼ねていますので、より効率よく学習を進められるはずです。まずは、中学生で習う英文法などをおさらいしてから残りの時間を会話中心の学習にあてるといいでしょう。
流暢に英語が話せるレベル
一般的によく言われるのが「英語が流暢に話せるようになるには3,000時間必要」というものです。ちなみに、3,000時間とは英語を全く話せず一から学習を始める人が英語を話せるようになるまでの期間と言われています。
多くの日本人は中学高校で英語を学習してきていることから、英語習得の目安は1,000時間以上と言われます。もちろん、効率的に英語学習を行うことによってこの期間を縮めることもできますし、やみくもに自己流で英語学習を行っているともっと時間がかかってしまうケースもあり得ます。
なるべく短い期間で流暢に英語が話せるようになるには、ロードマップに沿って効率的に学習を進めていくことが重要です。
英語レベルを上げるための学習のポイント
英語のレベルを上げるためには学習する上でのポイントがいくつかあります。ポイントを押さえながら学習を進めることでより効率的に英語を学習できるでしょう。
英語学習を習慣にする
英語レベルを上げるためには英語学習をルーティン化して、毎日の習慣にしてしまいましょう。習慣化することで着実に学習時間を積み重ねることができ、モチベーションの維持にもつながります。
どうしても英語学習の時間が取れないという日には、BGMとして英語のCDをかけ流したり動画を再生したりするだけでもいいので、工夫して学習の時間を捻出してみてください。例えば、入浴時や食事の時など何かをやっている間の「ながら聴き」でもいいので、どこかで英語に触れる時間を作るようにしましょう。
アウトプットを定期的に行う
英語学習において、誰かと英語を話したりSNSで発信したりするアウトプットは非常に重要な要素です。しかし、独学でアウトプットを行っているとやる気が続かないなど、なかなか難しい面もあります。
モチベーションを維持しながら定期的にアウトプットを続けるには、オンライン英会話サービスがおすすめです。オンライン英会話サービスの中には毎日1レッスン行っても5,000円~1万円以内の月額料金で受講できるサービスも多く、英会話教室に通うよりもリーズナブルに定期的なアウトプットができるためおすすめです。
話せるようになっても新しい単語や表現を学び続ける
英語学習を続けた結果ある程度英語を話せるようになったとしても、新しい単語や表現を日々学び続ける意識は重要です。英単語は100万語以上あると言われており、いくら勉強してもすべてを網羅することは難しいでしょう。
また、言葉は生き物という表現にあるように、英語にも常に新しい言葉が生まれ流行の言い回しやスラングが使われています。言語を学ぶのは、ゴールのないマラソンのようなものかもしれませんが、それだけにやりがいがあるのです。
英語学習に関する質問に回答!
本章では、英語学習に関するよくある質問について回答していきます。英語学習をロードマップに沿って進めている人の中には、似たような疑問を感じる人は多いと思いますので、是非参考にしてみてください。
必ずロードマップに沿って学習しなければいけない?
ロードマップは効率的に英語学習を進めるために作成するものですが、途中で学習したい方向が変わってくることもあるでしょう。学習を進めるほどに得意分野と苦手分野がはっきりしてくるため、得意を伸ばすほうに進むか苦手を克服する方に進むかで学習方法にも違いが出てくるはずです。
最初に決めたロードマップに違和感やずれを感じてきたら、一度ロードマップ自体を見直して必要であれば再作成しても良いでしょう。大事なのは、英語学習を続けて英語を身に付けることなので、ロードマップにこだわりすぎず、柔軟に方向性を決めていくのが英語学習を長く続ける秘訣です。
英語は毎日勉強するべき?
日本に生まれた私たちは日本語を流暢に話せますが、その理由は生まれてから毎日のように日本語を聞き日本語を話して育ってきたからです。英語の学習にも同じことが言えます。
英語を日本語のように流暢に話せるようになるには、とにかく毎日英語を聞いて英語を話す必要があるのです。上述していますが、毎日英語に触れる時間を作ることが大切です。
留学なしでバイリンガルになれる?
留学や海外経験なしで日本語と英語のバイリンガルになることは可能でしょうか?特に我が子をバイリンガルに育てたいと思っている保護者の方に見ていただきたいのが、英語系Youtuberのタロサックさんのチャンネルで紹介されているバイリンガル3兄弟の動画です。
13歳12歳7歳の3兄弟は、0歳の頃から自宅で英語のアニメや音楽に触れて育ち、両親とは日本語で兄弟間では英語で会話しています。中学生と小学生に成長した今では3人ともネイティブレベルの英会話能力を有していて、世界へ向けて日本の文化などを紹介するYoutubeチャンネルを運営しています。
兄弟3人とも日本語よりも英語の方が好きと動画内でも話しており、子どもの頃から英語の環境を整えることがいかに重要かというのが分かります。興味のある方は是非ご覧になってみてください。
何歳からでも英語ペラペラになれる?
0歳から英語漬けで育った3兄弟の例を挙げましたが、大人になってから英語を始めてペラペラになった人はたくさんいます。「海外ドラマで英語が話せるようになるか40歳過ぎのおやじが試してみた」という英語学習法の本があるのですが、この本の著者である本田健太さんは、まさにその中の一人です。
タイトルにある通り40歳を過ぎてから英語を本格的に学び始め、1年半後には海外での生活を開始し、英語を使って現地の人と問題なくコミュニケーションを取れているそうです。本田さんは海外ドラマの「フレンズ」を1年間見続けることで、海外でも通用する英語力を身に付けられていますが、1日30分は必ずドラマを見る時間にあてていたとのことで、やはり日々の積み重ねが重要だと分かります。
【まとめ】英語学習の道標となるロードマップを上手に活用しよう
本記事では、英語学習におけるロードマップの必要性について解説しました。英語学習を始めようと決意したら、ロードマップを作成することでより効率的に目標に近づけます。
英語学習は基本的に一人で行うものなので、時には行き詰まったり迷ったりすることもあります。そんな時にロードマップを作成しておけば、正しい方向へとあなたを導いてくれることでしょう。
夢への設計図ともいえる英語学習のロードマップを手に、世界への扉を開いてみてください。